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マリオとマリオカートとバケシ!!のはなシ。

3.手軽に楽しめる『マリオカート』のあそび

kikai

では、「バトケシ!!」のおはなしを聞いていきたいと思います。
この商品が生まれたきっかけを教えてください。

本河明広さん

はい。
「チョロQ」など昔から『マリオカート』シリーズの商品を出していたのですが、どうしても値段が高くなってしまうんです。ラジコンだと3000円以上かかってしまいますしね。そうすると、必然的に買える人って限られちゃうんです。

上田陽平さん

シーズンとかも限られますしね。

kikai

ラジコンにシーズンがあるんですか?

本河明広さん

そうですね。年末が一番売れる時期になります。
あとは誕生日とか、良いタイミングじゃないと買ってもらえないんですね。

kikai

なるほど。

本河明広さん

そこで、低単価で大勢で楽しんでもらえるような商品を出せれば良いなぁと思ったのが1つのきっかけですね。

上田陽平さん

どんな人でも手軽に遊べるものがあれば良いなってことですね。
マリオでレースをしようっていうのが『マリオカート』の一番の楽しみかなぁ、というところで手軽に遊べるレースの遊びって今までどんなのがあったのか考えていたら、かつて流行った「カーケシ」に行き着いたんです。それをマリオにしたら面白いんじゃないかなって思ったんです。

本河明広さん

今の小学生ってあまり実車に興味が無いんですね。
「カーケシ」を現代で、マリオでやったら再びブームを起こせるんじゃないかと思いました。

kikai

「カーケシ」というと、消しゴムでできた車型のフィギュアですよね。
最初から「カーケシ」同様の消しゴムを弾くスタイルにする予定だったのですか?

本河明広さん

やっぱり、消しゴムにするかどうかっていうのは悩みましたね。
普通にプラスチック樹脂で作って弾くっていうのも考えました。
でも、値段を下げてコレクション要素を楽しんでもらいたいなっていうのは思ったので、彩色とかを入れてしまうとコストもかかってしまいますので、その辺は割り切って単色なんですけど、でも消しゴムとして使えるといった付加価値を付けて。

上田陽平さん

使わないでしょうけどね(笑)

一同 あはは(笑)
上田陽平さん

色々考えたんですけど、レースをさせたいこと、コレクションさせたいことを重点に置いた結果、今の形にまとりました。でも、そこから今の形に行き着くまでに苦労しましたね。
最初、立体じゃなくて平面だったんですよ。

kikai

え、平面!?

本河明広さん

消しゴムで、立体にするとどうしても色を付けづらくなっちゃうんです。
平面で印刷されている消しゴムってあるじゃないですか。そういう風に、消しゴムにカートを印刷してその上にキャラを挿す、みたいな形も考えました。
実際両方の試作品をお子さんに見てもらったんですけど、やっぱり色が付いて無くても立体の方が良いということになりました。

kikai

自分も今の形の方が良いですね(笑)
「バトケシ!!」という商品名は、すんなり決まったんですか?

本河明広さん

いや、100案ぐらい出しましたね。
でも、シンプルに“バトルする消しゴム”ということで「バトケシ!!」に落ち着きました。「バトケシ」自体、昔『ポケモン』で同名の商品が出ていました。違う部署なのですが、ちゃんと許可をもらって使っています(笑)

上田陽平さん

「ケシレーサー」とかありましたよね。
当時の上司から「ケシワングランプリ」とか案も出ましたが、「それは違うだろ」と(笑)

本河明広さん

「消しゴムウォーズ」とかね。
いろいろ案を出し合いました。

kikai

開発期間はどれぐらいかかったんですか?

本河明広さん

だいたい、1年ぐらいですね。

kikai

なるほど。
カート本体は消しゴムですし、シューターキャップやアイテムキャップも、普通に文具として使えるのも良いですよね。

上田陽平さん

その辺も拘っていて、アイテムキャップも、鉛筆が奥まで行きすぎないようにちゃんと手前で止まるように設計されているんですよ。

本河明広さん

シューターキャップも、キャップとして使ったときに鉛筆の芯の逃げ道(穴)を付けています。穴が無い方がシューターのバネがちゃんと使えるのですが、やっぱり実用性も兼ねているので。

kikai

おおー。
ちゃんと文房具としての実用性も兼ねているんですね。

本河明広さん

あと、シューターキャップのクリップ部分が通常のペンとは逆になっているんですね。なので胸ポケットに挿したときに反対になっちゃうのですが・・・。これもコダワリポイントなんです。
シューターキャップはクリップ部分を押すと発射できるようになっているのですが、この押す部分と発射部分が近い方が狙いやすいんですよ。これが逆、つまり通常のペンと同じクリップ位置だと、フラ付いて狙いにくくなっちゃうんです。

kikai

なるほど!

本河明広さん

これは社内でもよく「間違いじゃないか」って言われるんですけど、この場を借りて弁明しておきたいですね(笑)









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