DISK SYSTEM STORY


2003年9月で書換サービスが終了したディスクシステム。
幸いにもサービスが終了するまでに書換することができた自分。
その体験が色褪せないうちに、その記録をここに書き記します。

まだディスクシステムを知らない方へ。
そして全てのディスクシステムファンへ。



 chapter1. 書換サービスが始まった!

「安価で買えて、安価でゲームの書き換えもできる!」
そんな”夢いっぱい”のうたい文句で始まったディスクシステムの書き換えサービス。 開始当初からディスクライターが近所に無い人向けに任天堂サービスセンターでも書き換えサービスを行っており、 それからも根強いファンのためにサービスセンターで書き換えをしてくれた任天堂。 しかし2003年9月を持って、ファミコンの生産と共に終了してしまったのだ。
一番最初に発売された片面タイトルは「ベースボール」「テニス」「ゴルフ」「サッカー」「麻雀」「スーパーマリオブラザーズ」 の6種類。各2500円で、さらに空いた片面に500円で書き換えができるとなればオトクでしょ。当時入手困難だった 「スーパーマリオブラザーズ」も、”ディスク版なら簡単に手に入る”とディスクシステム本体の売り上げに一躍買ったんだとか。
発売当時のゲームソフトには黄色い紙の申し込み書が付いていた。二つ折りで、一方が「ソフト書き換え申し込みについて」、 もう片方が「申し込み書」。このときはまだ書き換えサービスは本社でしか行われていなかったようだ。



 chapter2. 書き換えよう

書き換え料金は500円(説明書・ラベルシール付き)。支払は郵便切手。
開始時「ゼルダの伝説」と「謎の村雨城」は書き換え料の他に、説明書(解説本)代 100円が別途必要だったそうだ。これらは通常の小冊子タイプと下で紹介する3色刷の2タイプがある。 ちなみに、「帰ってきたマリオブラザーズ」は永谷園の提供により400円で書き換えられたのだ。
帰ってきたマリオブラザーズ両面
ゴルフトーナメントJAPANコース両面(青カード)
ゴルフトーナメントUSコース両面(青カード)
スーパーマリオブラザーズ片面
スーパーマリオブラザーズ2片面
ドンキーコング片面
ドンキーコングJR.片面
ファミコングランプリ F−1レース両面(青カード)
ファミコングランプリ2 3Dホットラリー両面(青カード)
レッキングクルー片面
最終的に書き換える事のできたマリオタイトルは左の10種類。 「帰ってきたマリオブラザーズ」「ドンキーコング」「ドンキーコングJr.」「レッキングクルー」は書き換えのみのタイトルとなっている。 ”ゴルフ〜コース”や”ファミコングランプリ”等はディスクファックス用の青ディスクに書き換えなければならない。 ディスクファックスを使用しない「帰ってきたマリオブラザーズ」は通常の黄色いディスクカードでOKだ。
書き換えてもらうディスク、書き換えてもらうタイトル・住所等を書いた書いた紙、必要分の切手を同封 して任天堂サービスセンターに送る。帰りの分の送料は必要ない(任天堂もちなのだ)。 ディスクカードは必ずカードジャケット・カードケースに入れて送らなければならない。



 chapter3. ディスクカードが戻ってきた

送ってから約一週間、書き換えたディスクカードが戻ってきました。
書き換えられた物と同封されている物に注目してみましょう。 まずは「ディスクカード書換伝票」。”書き換えましたよ〜”っていう証拠。 この書換伝票はA面に「スーパーマリオブラザーズ2」が入ったディスクカードのB面に「アイスクライマー」 を書き換えた物。他にも「受付日」や「処理者」も記載されている。
                                         (クリックで拡大→)
一方、この赤い紙はエラーメッセージの報告。
エラー内容の報告とその結果。この場合は「汚れによる書換不可」の内容。クリーニングまでしてもらえ、無料で直してくれた。 任天堂のサービス精神に感謝。 他にも完全に壊れていて書き換えてもらえない場合もあったのだ。その場合はちゃんと切手は返品される。
(←クリックで拡大)



 chapter4. ラベルシール編

書き換えて一緒に送られてくるのは他に「説明書」と「ラベルシール」。 これらは在庫が無くなると代わりの物が送られてくるのだ。まずはラベルシールに注目してみよう。
これが純正の「ドンキーコング」のラベルシール。既にラベルシール付きのを持っている自分は 未使用のまま大事に保管してある。このように、ラベルシールは別に同封されていて、自分で貼って使用するのだ。
しかし、正規のラベルシールの在庫が無くなると変わりの自分で書き込む型の「ネームラベル」になってしまう。 これは「帰ってきたマリオブラザーズ」を書き換えた時に同封されていたもので、”これからはちゃんと在庫を確かめてから 送ろう”と学習したのであった。
(←クリックで拡大)


書き換え専用タイトルの純正ラベルシール。一応書いておくと、左から「ドンキーコング」「ドンキーコングJR.」 「レッキングクルー」「ピンボール」「アイスクライマー」「帰ってきたマリオブラザーズA面」同「B面」。



 chapter5. 説明書編

続いて説明書編。説明書のみの販売は絶対してくれなかったのだ。
これが純正の「ドンキーコング」の説明書。「ドンキーコング」はこの説明書が欲しかったために書き換えたのだ。 在庫を確認し、唯一「岡山営業所」に少しだけ在庫があった。
書き換えのみのタイトルは基本的にこのようなA4の紙一枚が送られてくる。これでもちゃんと純正なのだ。 3色刷で、色はソフトによって異なる。
説明書の内容はファミコンの物とあまり変わらない。「アイスクライマー」はファミコン版と同じ説明なので、 ディスク版の内容と違う所も。「レッキングクルー」は作ったステージのセーブ方法がちゃんと載っている。 裏面はディスクの説明。
これまたしかし、在庫が無くなると別の物が送られてくる。
「帰ってきたマリオブラザーズ」を書き換えた時に送られてきたのがこのピンクの説明書。 不思議に思って問い合わせてみた所、”正規の物の在庫が無くなったのでコピー品を送った”との事。 その後調べてみた所、営業所によってコピー品すら送られて来ない事もあるそうだ。 送られてきただけラッキー・・・かな?



 chapter6. 別れの時がやってきた

2003年5月下旬。ファミコン生産中止と共に、ディスク書き換え終了が発表された。 それから急いで書き換えてない物を書き換えに出し、7月中旬、ようやく書き換えのみのタイトルが全て揃った。 そして時は流れ8月の下旬。我が家に任天堂から1通の手紙が届いた。
「ファミリーコンピュータ・ディスクシステム」
            書換サービス終了のお知らせ
それはディスクシステム書換サービス終了の報告だった。 最後に何か書き換えをしようと思ったが、受験で忙しいまま書換サービスは終了。 このことは今でもちょっと後悔していたり。                            (クリックで拡大→)




 番外編. オリジナルジャケットを作ろう


書き換え専用タイトルは、もちろんジャケットが無い。そこで、自分でオリジナルジャケットを作って大切に保管しましょう。 私は書き換える度に自分でジャケットを作りました。”めんどくさい!”って人は紙を同じサイズに切って、絵を描いて 使ってもいいですね。

ディスクシステムをいつまでも大事に・・・


制作:2003.12.17



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